PETサマーセミナーとは
PET(陽電子放出断層撮影)にかかわる人がだれでも参加できる集会です。
毎年1回、8月の後半に開催されるPETサマーセミナーには、PET*に携わる医師、薬剤師、診療放射線技師、看護師や、研究者、技術者、事務職、経営者のほか、産業界から、加速器(サイクロトロンなど)や放射性薬剤の合成装置メーカー、PETカメラや周辺機器および画像診断処理ソフトなどのメーカー、PET施設の設計や放射線管理に関係する企業の方々など、色とりどりの分野の方が参加されます。
PETの技術開発と臨床応用や研究利用はもとより、品質管理や精度管理、安全管理と法制度、運営や経営に関することも話題となります。とくに、教育プログラムに力を入れており、医師のみならず、技師、看護師、事務職のかたにも好評です。
PETサマーセミナーは長い間学会ではありませんでしたが、2007年8月に母体組織の「PETサマーセミナー協議会」が発展的に解散して「日本核医学会PET核医学分科会」となったため、2008年からは、学会の分科会として開催されます。しかし、所属や資格にかかわらず誰でも自由に参加でき、これまで培ってきた「学会らしくない」自由な雰囲気は今後も維持されます。たとえば、PETサマーセミナーの看板ともなっている「夜の学校」では、ラフな服装でビールや水割りを片手に、自由な雰囲気の中で熱気ある意見交換ができます。
現在PETにかかわっている人はもちろん、今後PETを始めようとお考えのかたは、是非このセミナーに参加することをお勧めします。
*PET:
Positron Emission Tomography(陽電子放出断層撮影法)の略。ポジトロン(陽電子)を放出する放射性同位元素で標識した化合物を人間や動物に投与し、その分布や時間経過を特殊なカメラ(PETカメラ)で撮影して脳、腫瘍、心臓などの機能を断層画像としてとらえる方法。血流、酸素代謝、糖代謝、受容体、酵素活性などを撮影できるので、病気の診断や研究に役立つ。最近はがんの診断に対するPETの有効性が注目され、PETがん検診も行われている。部分的に医療保険も適用となっている。